世の中、有名作家ばかりではない。輝かしい道を歩む作家もいれば、へっぽこ作家もいる。これは後者の作家である私逢巳花堂の、プロデビューから挫折、再起を書いた奮闘記である。
あるテレビ番組では、ライトノベル作家は年収8,000万円と紹介されたそうだ。とんでもない。私が某ラノベレーベルで本を出した時の年収は、たったの120万円ほどである。その本の稼ぎとは別に、サラリーマンとしての年収があるから、とりあえず問題なかったけれども、作家業だけで生きていこうとしていたら確実に終わっていた。よく作家業は博打のようなものと言われるが、まさしくその通りである。
デビュー後の道は二つに分かれる。栄光の道と、そうでない道だ。そして、有名作家として生き残れるのは、ほんの一握り。あとは「誰それ?」で片付けられてしまう。一度売れない作家の烙印が押されると、這い上がるのは困難となる。出版社に対しては企画が通しにくくなり、受注サイトでは文字単価1円~2円で安く買いたたかれ、時にはクライアントに舐められ原稿料を払ってもらえないという悲劇にも見舞われる(ただいま絶賛係争中☆)。
それでも、書き続けている。
なぜか。
その答えは、簡単には言い表せない。小説を書くことが好きだから? 少なかろうと読者が待っているから? どれも答えのようで、どれもしっくり来ない。
何度も悔しい思いをした。何度も涙を流した。気が付けばもう40歳。学生でデビューして、そのまま売れっ子になる作家達を見ては、自分に与えられたチャンスはもう期限切れではないかと思えてくる。
だけど、まだ諦めていない。
なぜか。
その理由は、きっと、この「へっぽこ作家が今日もゆく」を読んでいただけたら、わかるんじゃないかと思う。
小説を書く人達は、私にとって全員ライバルであり、同時にそのほとんどは仲間である。そんな、すべての作家仲間に、このエッセイを捧げたい。最終話で小説を書く人達へ向けてのエールを送っているので、お時間がよければ、最後まで読んでもらえたら、とても嬉しく思う。
ともあれ――
お互い、これからも執筆、頑張っていきましょう!
| タイトル | 作成者 | ヒット数 | いいね | 時間 |
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Leiren Storathijs | 396 | 0 | 22.09.13 |
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