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所詮偽装。本物には成り切れない偽物の恋。
小説紹介  |  2023.01.11 18:45
 かんふるとり  |  ヒット数 : 91 (重複含む)
青春シルバーバレット
作家 : かんふるとり

銃をぶっ放したら化け物を殺す闇のアルバイトに巻き込まれたっぽいが、浅葱虎徹は逃げ出したい。 世界の裏側とか知らん。人知れず悪と戦う秘密組織はどうでもいい。自分の特異体質も普通に生きてる分には関係ない。 だって、普通の青春を謳歌したいだけだし。 きっかけがあれば動き出せるかもしれない。それがなければなにもできない。 妖怪ビビりすぎ侍。そう自認する程度には臆病な性分をどうにかしたい。 バイトに励んで、事件に巻き込まれて、適当に青春を謳歌する。 これは青春を謳歌したい臆病男の、足元もおぼつかない青春物語。
九善律、十六歳。
平々凡々と今を生きる俺の、唯一特筆すべき点と言えば、あの来栖緋色とカップルであること。
まぁ本当のところは利用され、利用されるだけの偽装カップルなのだが、表面的に、そう見えないように繕っている。

それは所詮、偽装の恋。
でもまあ、満更でもない。

超絶頭脳明晰完璧美少女、今を生きる伝説、来栖緋色に男除け代わりに「偽装彼氏」を頼まれた俺は、そこそこ頑張っている。
この立場のお陰で大変美味しい思いもできているし、苦労なんて彼女の笑顔に比べれば大したことがない。

でもまあ、男とは中々に欲張りなもんで。

真面目に俺と付き合ってみません?

――次回、#06『出直してこい』

1月11日、21時投稿予定。



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